Venezuela

今日は職場のParalegalの人とベネズエラに関して話した。
彼女はもともとはエクアドル 身だが幼い頃に家族でベネズエラへ移民したらし い。彼女がベネズエラに移り住んだ70年代は豊富に採取され続けた原油によっ てベネズエラの経済が最も成長した時期で、ヨーロッパからも多くの移民が移り住んだという。依然、スペインからの独立以来安定した政府を築けていない近隣 諸国に比べて、ベネズエラは原油のおかげで治安と経済の安定した社会を築いていたという。
しかし現状は、ヨーロッパからの移民が多くの富を所有 し、ベネズエラ国民たちは次第にその貧富の差に対して反感を得るようになっていったという。なんだか こういう話しってどこにでもあるような気がする。それは東南アジアに移り住んでいった華僑だったり、オーストラリアに招集された白人たち、アフリカ諸国 や、西インド諸島のインド人なんかもちょっと似てるのかな。
まぁ、 それはさておき、現在のベネズエラといえば、社会主義的な政策を立ち上げ、貧困 層の支持を得て大統領に選ばれたHugo Chavez 有名で、今年の夏に史上最大の投票参加率をもってなお国民の過半数に支持されてリコールを回避した。民主主義を信じ、さらにはIMFや世界 銀行のやり方に憤りを感じている層は、このChavezの再選に対して国民主導の政治の勝利として、多少なりと誇りに思ったかもしれない。
し、今日僕が職場の同僚から聞いた話は、そのまったく反対の角度からの見解だった。エクアドルから移り住んだ同僚家族はよく働き、ベネズエラでそれな りの富を築いた。当時のベネズエラは、移民がチャンスを掴めるような体制にあったのかもしれない。いずれにせよ、彼女からしてみれば、80年代になり、貧 富の差が激しくなるにしたがって、犯罪が絶えなくなり、家族でアメリカに逃亡することにしたという。彼女から言わせれば、その後選ばれたChevez的な 政治はその問題を解決するには至っていなく、政府として経済成長をサポートせず、上流階級から徴税をし、下層階級に社会保障を提供するという彼のやり方は ベネズエラ自体を魅力的な国にはしてくれないという。
その彼女は今、アメリカの移民コミュニティーの中で、専門職を得ながらも、決して裕福な暮らしは約束されていない。
女の人生を通してみた政治のあり方は今日の民主主義の現状を表していると思う。アメリカが今日のような保守的な体制になったのも、それを支持する国民が いてのこと。今日、苦労している移民たちもやがてアメリカで生活を築くことで、いつかは保守的な考えを得るだろう。同じ原理が日本に通じるようになるかは 楽し みな部分だ。(実際、日本にすっかりはまったガイジンさんが、きものを着て日本の伝統文化の保護を訴えてたりするのを見ると、まんざらない話でも ないかもしれない・・。)

CO道

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